「即位礼」「大嘗祭」は81億円もかかる?皇位継承の金銭的負担
即位の前に知っておきたい、新天皇の「お仕事」②
■今度の即位の礼はどうなる?
ただ、今回の大礼は、今上陛下の「譲位」を前提としていますから、正式に作業を進めることができます。
現在10月22日に行われる「即位の礼」は、即位を公に宣明されると共に、その即位を内外の代表が寿ぐ〝即位礼正殿の儀〞、その直後に、広く国民に即位を披露され祝福を受けられるための〝祝賀御列の儀〞(いわゆるパレード)、および同夜から宮殿にて〝饗宴の儀〞の開催が予定されています。
実際にどんなことが行われるのか、平成2年11月11日(月曜・臨時祝日)を中心に行われた儀式とおおよそ同様だと仮定して、主な点だけ略述します。
まず、皇居宮殿の正殿「松の間」において、午後1時、新天皇陛下が黄櫨染御袍を召され、剣璽を伴って、事前に京都御所から運んでしつらえた高御座に登られ、同じく御帳台に新皇后陛下がいわゆる十二単で登られ)、「即位のお言葉」(勅語)を読み上げられますと、全国民を代表して内閣総理大臣が、その前で「寿詞」(祝辞)を述べ、声高らかに「万歳」を三唱します。
この盛儀には、平成の場合、国内の各界代表約2000人、および海外158国と
国連・EUの代表など約300人が列席しています。あれから30年後の今回は、
外来・賓客がさらに多くなるだろうと予想されます。
ついで午後3時半、洋装に着替えられた両陛下が、皇居から赤坂の仮御所ま
でオープンカーによりパレードされます。平成の場合、約5kmの沿道におい
て約万余の人々が奉祝し、テレビ視聴率は合計30%を超したといわれてい
ます。
さらに同夜、皇居宮殿の「豊明殿」において、外国の賓客を招いて祝宴が
催され、翌日から3日間に6回、国内の各界代表(平成の場合、合計約3千5百人)を招いて饗宴の儀が行われます。その後も、御即位を奉祝する各種の祝賀式や一般国民の参賀などが続きました(平成の場合、合計約21万人参加)。
- 1
- 2